楽しかった小児科実習① 救急&外来
6週間の小児科実習が先週で終わりました!
今まで回った診療科の中でトップ3には必ず入るほど楽しかったです。
同じ主訴でも日齢・月齢・年齢から鑑別診断が変わったり、今までに学んだことのある病気でも症状やマネジメントが成人患者さんとは異なったりして、覚える量は多いです。
しかし、「細かいことまで覚えなければいけなくて大変だな」という気持ちより「実際に患者さん(子ども)やご家族と対話しながらたくさん学びたい」というやる気が勝り、朝早い実習も楽しんで能動的に取り組めたと思います。
今回は、前回の記事でお伝えしたGOSHの他に通常の実習病院で行っていた小児科実習の様子をまとめます。
↑ロンドンでは1月末からすっかりイースターモードです!!
小児救急
小児救急では、本当に様々な主訴・年齢の子ども達に出会いました。
午前中や午後の早い時間は患者さんはまばらですが、学校が終わるくらいの時間からどっと数が増えました。(子どもは午前中より夕方以降に体調を崩すことが多いそうです…)
小児科医の先生と一緒に身体検査をすることもありましたが、多くの場合は、
- 患者さんと親御さんの同意の下、私(医学生)が問診を取り、必要な身体診察を行う
- 診察のまとめを先生に向けてプレゼンし、先生からの質問に答える
- 先生と一緒に患者さんのところへ戻り、簡単に診察内容を患者さんと確認する
- 患者さんと親御さんに今後の流れを説明する会話に加わる
- 診察終了後、先生と簡単なケースディスカッション
といった流れで、かなり医学生が主体的に活動できる環境でした。
次から次へと様々な主訴を持つ様々な年齢の子どもの問診を取ることで、小児の問診で聞くべき質問を忘れずに上手く会話に含める練習、そして1つの主訴から年齢を考慮して鑑別診断を列挙する練習を積めました。
例えば、熱のある子どもの場合は、
- 水分をとれているか
- 排尿できているか(赤ちゃんの場合はおむつの交換頻度を確認)
- 定期予防接種を受けているか
- ソーシャルワーカーなど頻繁に家に出入りする人がいるか、保育園・学校で流行っていないか(感染源の追跡)
- 親目線で、普段と比べてどのように様子が違うか
等の質問を、成人患者さんの問診の際の質問に追加して聞きます。
子どもはいきなり急激に体調が悪くなることも多いので、その前兆となる危険信号を見逃さないように注意深く問診や身体診察を進めました。
様々な外来
小児内分泌代謝内科、小児てんかん専門科、小児科全般など、小児科専門医の先生の外来に同席しました。
専門医の先生方はとても気さくで、身体検査に参加させてくれたり、各患者さんの診察の後私の質問に丁寧に答えてくださったりしたので、学んだ知識を忘れないように毎日復習に追われていました。
去年パンデミックの影響で患者さんをあまり診ることが出来なかった科の内容を、実際の臨床を通して学びなおす非常に良い機会でもありました。
小児がん治療科の外来に参加した際は、小学校低学年の女の子が白血病の治療を終了する瞬間に立ち会うことができ、スタッフ全員とご家族とでお祝いしました。
3年間の治療を終えて、誇らしげに小さい体で頑張って治療終了記念の鐘を鳴らしている姿が、強く記憶に残りました!
次回は残りの実習内容について
小児科の実習について書きたいことがたくさんあり、1つの記事ではかなり長くなってしまうので、何回かに分けてまとめていきます!!