まーしーのロンドン大医学部生活

University College London医学部6年生のロンドン生活、医学部での経験をお伝えします!(内容は個人の見解に基づくものであり、所属組織・その他団体と一切関係ありません)

バーミンガムでの家庭医実習 ③街の様子

普段の病院での実習から地域のGPクリニックでの実習という変化もあったのですが、私にとってバーミンガムでの実習は初めてロンドンを離れて生活する経験でもありました。

イギリス人の友達からは「ロンドンはイギリスの他の街とは全く違う」とたびたび聞いていたのですが、今回イギリス第2の都市といわれているバーミンガムで感じたことをまとめたいと思います。

 

車がないとなんだかんだ不便

私は比較的バーミンガムの中心に近いAir BnBに滞在していたので、一か月の定期券を購入して、実習先のクリニックへ毎日バスで通っていました。

しかし、交通量が多い朝は特にバスの時刻表があてにならず、45分ほど遅れてやってくることも頻繁にありました。

ロンドン市内は交通網が発達していて地下鉄もバスも高頻度な上、移動ルートが複数あることがほとんどなのですが、バス1路線もしくはタクシーしか交通手段がないとなると待つしかありません。

また、大型スーパーが滞在先から少し離れた街灯が少ないエリアにしかなかったため、暗くなってから歩いていくのは避けた方が良いと滞在先のホストにアドバイスされたのですが、特に日が短い冬だと実習後歩いて買い物に行けないのでとても不便でした。

バーミンガムの滞在中に「今車を運転出来たらな」と何度も思い、「ロンドン以外に住むなら車があった方が断然楽」と周りも口を揃えて言っているので、先月運転教習を受けました。(その様子もまたシェアしたいと思います!)

 

民族同士があまり混ざっていない

これが一番驚きました。

実習先のクリニックがある地域は、パキスタンアフガニスタンからの移民の方が集まっている地域で独自のコミュニティが形成されていたので、やってくる患者さんの95%くらいが南アジアにルーツを持ちPashtoやUrduといった言語を話す方でした。

クリニックに勤務しているスタッフは私以外皆その地域からの移民もしくは二世でこれらの言語に堪能だったので、英語が話せない患者さんの問診では、医師の先生がその都度通訳してどういった問診を行っているのか説明してくださいました。

私が自分の診察室を持って診療した時は、英語が話せる患者さんもしくは英語が話せる家族と同伴でいつもいらっしゃる患者さんのみを回してもらいました。

電話で患者さんのフォローアップを担当した時は、必要に応じて事務の皆さんが隣で通訳してくれました。

 

↑クリニックの受付にもPashto, Bengali, Urdu, Romanianが並びます

 

クリニックへの行き帰りのバスでも途中から私以外すべて南アジア系の方のことが多く、1つの地下鉄の車両にアジア系・アフリカ系・ヨーロッパ系・ラテンアメリカ系など多くの民族が混在しているロンドンとは全く違う雰囲気でした。

 

アジアの食材を手に入れやすい

香港での情勢悪化を受けてイギリス政府は香港市民への特別ビザを発行しているのですが、バーミンガムにも多くの香港人が滞在しているようで、隣町のCoventryを含めて中華系・韓国系・日系食材を扱うスーパーやレストランが本当にたくさんありました。

実習最終日には中華街のベーカリーであんパンを買いましたが、とっても美味しかったです!

 

イギリス国内外への移動がしやすい

バーミンガムグレートブリテン島のちょうど真ん中あたりに位置しているため、ウェールズスコットランドを含め、多方面への電車や長距離バスが発着していました。

また、バーミンガムからロンドンへは電車で1時間半弱で移動できるのですが、バーミンガムの中心駅 (Birmingham New Street)から1駅分ロンドン方面に進むとバーミンガム国際空港駅で、イギリス国内線とヨーロッパ・中東方面への国際線が運航していました。

わざわざロンドンまで行かなくても、バーミンガム→ヨーロッパor中東→日本と乗り継いで辿りつけるので便利そうです!