まーしーのロンドン大医学部生活

University College London医学部4年生のロンドン生活、医学部での経験をお伝えします!(内容は個人の見解に基づくものであり、所属組織・その他団体と一切関係ありません)

西アフリカ・ガンビアの観光スポット

子どもの健康改善プロジェクト立ち上げのための、西アフリカのガンビアでの現地調査について前回お伝えしました。

今回は、ガンビアの首都バンジュールで過ごした際に訪れた観光スポットを紹介したいと思います!

 

綺麗な海!

首都バンジュールには唯一の国際空港があり、また海岸に面しているため、ヨーロッパから観光客が特に秋~冬(乾期)に多く訪れます。

そのため、海外沿いにはプールやコテージがあるリゾートホテルがたくさん並んでいました。

調査を行っていた内陸部とは全く異なる一面にびっくりしましたが、これだけ綺麗な広い海岸があれば観光業に力をいれていることにも納得です。

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海辺のレストランでハンモックに揺られてマンゴージュースを飲みながら夕日が沈んでいくのを眺めていると、とても癒されました!

クロコダイル・プール

要はワニ園で、野放しになっているワニに実際に触れることができます。f:id:ma-c-s:20210611230639j:plain

スタッフの方が何人かいらっしゃるので、触っても大丈夫そうな機嫌の良いワニを教えてくださいます!

ちょうどワニの繁殖期だったため雌のワニは避けるようアドバイスされましたが、素人目には性別の区別は全くつきませんでした。笑

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お土産屋さん巡り

ガンビアに限らず、アフリカの女性はとてもカラフルで綺麗な衣服を身に着けています。

チャリティー団体の活動の一環で現地の方と一緒に撮った写真を載せられないのが残念ですが、お土産屋さんにもカラフルな衣服や布がたくさん置いてありました。

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また、木や石でできた置物やガンビアの様々な風景をモチーフにした絵もよく見かけました。

私はこれまで2回ガンビアに渡ったのですが、壺を頭に載せた女性の置物、ガンビアの農村の風景の砂絵、ワニのマグネットなどをお土産やさんを巡って買いました。

お店によっては入り口で職人さんが彫刻しています!

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サルの住む自然公園

バンジュールにはBijilo Forest Park、別名Monkey parkと呼ばれる広い自然公園があり、野生のサルに出会えます。

入園チケットを買うとガイドの方が案内してくださるのですが、途中途中で音を出すとサルが枝を移動したり地面を走ったりしている姿が見られます。

偶然赤ちゃんザルにも会うことが出来ました!

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最後に

現地調査で訪れた内陸部の地方都市とは違い、首都ではヨーロッパからの旅行者をターゲットに観光業に力を入れていることが明白でした。

イギリス国内の海辺でお天気に恵まれたことがこれまでなかったので笑、綺麗なビーチをずっと歩いているだけでとても気持ち良かったです。

ガンビアでは新型コロナウイルスが蔓延していませんが、海外渡航が難しいことから観光業が大きなダメージを受けていると思います。

ガンビアに渡るのがいつになるかはまだ分かりませんが、まだ訪れたことのない地域に足を踏み入れて、様々な人に出会い新しい現地グルメを発掘したいです!

西アフリカ・ガンビアでのリサーチから早2年

少し前に、以下の記事でSKIPという学生主導チャリティー団体の支部代表として、西アフリカのガンビアで現地NPOと協力して学生ボランティアプロジェクトを立ち上げたという話をしました。

 

ma-c-s.hatenablog.com

 

先日Facebookのリマインド機能で、プロジェクト立ち上げに向けたリサーチ目的で最後にガンビアに渡ってから、もう2年経ってしまったことに気づきました。

私は2年前と3年前にガンビアでそれぞれ3週間程度滞在したので、その時の体験をシェアしたいと思います!

子どもの健康改善を目的としたプロジェクトを立ち上げるために、

  • 1回目の調査ではガンビア国内の5つのNPOを回って提携先を選び、
  • 2回目の調査ではその選んだ提携先の地域のニーズ調査や施設の視察

を行っていました。

 

ガンビアってどこ?

ガンビアは西アフリカにある小さく細長い国で、セネガルに周りを囲まれています。

もともとイギリス領だったので公用語は英語ですが、(フランス語が公用語の)セネガルとの国境付近に行くとフランス語しか通じませんし、地方都市ではマンディンカやウォロフといった現地語しか通じません。

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↑訪問した小学校の壁に描かれていたガンビア全体の地図

 

大西洋に面した首都のバンジュールにある唯一の国際空港から、内陸の地方都市へバスへ移動して活動していました。

 

ガンビアでのリサーチ

地元の病院、行政機関、看護師育成学校を訪問したり、妊産婦、伝統的産婆、学校の先生や生徒にインタビューをしたりしました。

地元の方が映った写真を個人使用できないので、建物や活動時の私たちの写真を載せます!

毎日40℃前後の暑さで、日差しが強い中何キロも歩いて施設を回ったので経口補水液が必須でした。

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↑地元の小学校

 

ガンビアでのご飯・生活

プロジェクト中は、キャンプ場のような宿泊施設に泊まり、NPO代表のご家族にご飯を作っていただきました。

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木陰を探してシートを敷いて様々な地元の料理をいただきました!

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私の一番のお気に入りのベナキン。スパイシーなトマトライスの上に、様々な野菜や鶏肉がトッピングされています。

西アフリカの多くの国で食べられている料理で、他の国ではジョロフライスと呼ばれることが多いです。

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他にも美味しい料理がいくつかあり、これはドモダというピーナッツソースとお肉や玉ねぎを合わせてカレーのように食べる料理です。

また、夏はマンゴーの季節なので、美味しいマンゴーを露店で毎日買い、その場で切ってもらって食べ歩きしていました!

 

現地調査が終わった後首都で少し観光してから発ったので、ガンビアの観光スポットも今後紹介したいと思います!

フードロスを減らしつつ美味しいご飯を格安で! Too Good To Go

日本やイギリスをはじめとする先進国では、まだ食べられる食品が捨てられてしまうフードロスが大きな問題になっています。

イギリスではフードロス削減のために様々なアプリがあるのですが、(おそらく一番ロンドンで普及している)Too good to goを最近何回か使用したので紹介します!

toogoodtogo.co.uk

 

Too Good To Goの仕組み

スペイン発祥のこのアプリでは、加盟するレストランやスーパーが、その日に売れ残り廃棄されそうなメニュー・食品をユーザーに格安で提供します。

割引率は様々ですが、定価のおよそ50~70%オフのお店が多いです。

ざっくりと「朝食メニュー」「サンドイッチ3つとベーグル3つ」とセット内容を示しているお店もありますが、「マジック・バッグ(何が入っているかはお楽しみ)」のお店の方が多い印象です。

スーパーの生鮮食品やレストランのテイクアウトは購入後すぐに消費しなければいけませんが、賞味期限には余裕があるもののシーズンが過ぎたお菓子(クリスマスパウンドケーキ、イースターチョコレートなど)も見かけます。

 

Too Good To Goの使い方

まず、アプリをダウンロードして無料会員登録を行います。

現在地もしくは住所を入力すると、周辺で加盟しているお店の概要そして取り扱っているメニューの値段が表示されるので、受け取り時間を確認しつつ好きなお店を選びます。

カードもしくはPayPalで決済をしたら完了です!

受け取り時間になったらお店に行き、アプリ上の購入完了画面を見せて商品をもらいます。

ちなみに、受け取り2時間前までならキャンセル可能です。

 

実際に使ってみて

私はこれまで、お寿司屋さんで元値25ポンド→4ポンドで大好きなサーモンを堪能したり笑、

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パンとデリのお店でチキンパイ、ビーツとフェタチーズのサラダ、サワードウを3.5ポンドで、

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また(写真はありませんが)サンドイッチが種類豊富なベーカリーで当日の晩ごはん+翌日のお昼ごはんとおやつをゲットしたりしました。

特に味が落ちていると感じることはなくどれも美味しくいただきました。

2枚目の写真の大きなパンは、さすがに食べきれないので冷凍保存しましたが、サワードウの風味がしっかりして解凍後も美味しかったです!

注意点としては、商品名や原材料名の表示がない場合が多いため、アレルギーや宗教上の理由等から口にできない食材を避けることが難しいです。(お店によってはベジタリアンセットとノンベジタリアンセットを分けて販売しています)

また、人気のお店は毎日すぐに売り切れてしまうのでアプリ上で争奪戦です!!

 

最後に

外食の高いロンドンで美味しいご飯を格安で食べられるうえ、地元の知らないお店を開拓するチャンスにもなるので、今後もタイミングが合えばこのアプリでテイクアウトしてみます!

Too Good To Goの値段では店側の利益はほぼないと思いますが、新しい顧客獲得につながる可能性もありますし、何よりも環境問題に少し貢献できるのが良いですよね!

中国でレストランでの食べ残しに罰金がかかるようになったり、少しずつ日本でもtoo good to goに類似の取り組みが始まったりと世界的に関心が高まっているトピックと思います。

 

 

最近の英コロナ事情&病院実習

先月中旬に始まったモジュールが、早くも半分終わってしまいます。

このモジュールが終われば年に一度の学年末試験なので、日々の実習に加え、(詰め込んだ分が抜けてしまった)1学期や(コロナであまり実習できなかった)2学期の内容を復習しなければいけません…!

実習の疲れを取りつつ、勉強時間をまずはしっかり確保しようと思います。

 

ロックダウンは順調に段階解除されています!

医学部の話の前に、イギリスでのCOVID-19状況を記しておきます。

イギリスではここ1か月ほどCOVID-19新規感染者数が2000人台/日で推移しており、5月になってから死者数が10人/日を下回るようになりました。

先月中旬、屋外飲食が解禁され生活必需品以外を扱うお店が再開した時は、人の流れが一気に増えたので心配していましたが、(今のところ)リバウンドすることなく経済活動が再開しています。

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↑中華街の様子。道が広いので、どのお店もイスとテーブルをたくさん外に出して屋外営業しています。まだ夜は寒いので、料理がすぐに冷えてしまうのが難点…!

 

ちなみに17日から屋内飲食が再開し、来月下旬にはロックダウンが全面解除される予定です…!

コロナワクチンについてですが、5月15日時点で38歳の人まで接種の案内が送られているそうです。

インドでの変異株感染拡大を受けてさらにワクチン接種を加速するとジョンソン首相が公表したこともあり、7月末までの成人全員接種完了という政府目標が達成できそうな勢いです。

 

整形外科&リウマチ内科

6週間かけて、整形外科とリウマチ内科で実習しています。

今学期は4年生のシラバスのうちで唯一外科系の実習を含むので、とても楽しみにしていました。

COVID-19の感染が落ち着いて病院の負担が軽減したため手術や外来が再開していて、充実した実習の日々です!

整形外科の手術

整形外科の実習では手術に入る機会が何度かありました。

大腿骨頸部骨折の治療として股関節を人工関節で置換する手術では、血液吸引を担当させていただいたり、他の骨折の手術では、金属プレートを固定するねじを入れさせていただいたりしました。

立ちっぱなしでの手術見学はオンライン授業で鈍った体には応えましたが笑、ドラマを観てずっと憧れていたガウンやキャップを身に着けて間近で手術を見学して、たくさん学ぶことがありました。

執刀医の先生、助手の先生、麻酔科の先生、看護師さん、全員が1つのチームになって手術を進めていく姿勢が素敵だなと感じました。

ガウンの着方や手の洗い方を手取り足取り教えていただいたので、今後回数を重ねて慣れていきたいです!

リウマチ内科での外来診察

リウマチ内科では、自己免疫疾患を持つ患者さんや様々な関節症を持つ患者さんと出会いました。

自己免疫疾患とは、体の免疫システムが何らかの理由で(先天的因子、後天的因子の両方が発症に寄与しているといわれています)臓器や組織を異物と認識し、攻撃してしまう病気の総称です。

実習や勉強をしていて、去年身に着けた免疫学の知識が生きていると感じますし、やはり私は免疫に興味があるんだなと再認識しています。

長期化する治療で重い副作用に苦しんだり、痛みから精神的に追い込まれてしまったりする患者さんにもお会いして、より効果的な治療法を見つけるための研究への熱意も絶やしたくないと思いました。

 

まだまだ書きたいことがたくさんあります!

麻酔科での実習、セミナー登壇、アワード受賞、最近のご飯事情などなど書ききれていないことがたくさんあるので、近いうちにまた更新できるよう頑張ります!

国際開発学にも精通したい!

国際開発学とは、政治学、経済学、教育学、文化人類学、医学、、、、等多くの分野を学際的に扱い、複雑な開発分野の課題を解決していこうとするイギリス発祥の学問です。

 

興味を持ったきっかけ

私は、インドで国際バカロレアを履修していた時にGlobal Politics (国際政治)を履修していて、様々な国から集まったクラスメイトと今日の世界情勢について議論を重ねたり、ローカルとグローバルな視点を持ち合わせて現実世界を理論的に分析したりすることがとても面白いと思いました。

(試験はすべてエッセイ形式なので大変でしたが…笑)

私は将来低中所得国での医療に何らかの形で携わりたいのですが、医学だけでなく各国・各地域の社会的そして文化的な背景も理解して、医療における様々なアクターを巻き込んで活動できる医師になりたいと考えています。

多数の大学が集まるロンドンであれば、専攻しなくても開発学に触れる機会が見つけやすそうであるということも、私がUCLの医学部への出願を決めた理由の1つに挙げられます。

国際開発学を学ぶために、日本から(主に大学院レベルで)イギリスへ留学する方が多くいます。

日本人留学生の有志が運営しているIDDP(英国開発学勉強会)で、私は2年運営委員を、今年度は代表を務めているので、今回はこの学生団体を紹介します!

 

IDDPとは?

sites.google.com

IDDP (Intercollegiate Development Discussion Panel:英国開発学勉強会)は2000年の設立以来、様々な開発分野で活躍される日本人講師をお招きして、毎月勉強会を開催しています。

例えば、教育、ビジネス、インフラ、そして私が最も興味のある国際保健や公衆衛生、といったトピックを扱っています。

通常はロンドンにある大学の講義室を使って対面で開催しているのですが、今年度はパンデミックの影響で完全オンラインで行っています。

IDDP 英国開発学勉強会 (新ページ)さんの投稿 2021年3月3日水曜日

勉強会後のパブ会が行えないのが残念ですが、オンライン開催の利点としては、

  • 世界中で活躍されている講師の方をお招きできること
  • イギリスと日本(またそれ以外の国からも)から参加者が集まること

が挙げられます。

今年度は、毎月の勉強会の他にも、イギリス留学にまつわる座談会を開催したり、キャリアインタビューを記事にまとめたりしています。

 

国際保健の勉強会を8日(土)に開催します!

私は今月の国際保健の勉強会企画を担当しており、

という本当に尊敬するお二人にお話しいただけることになりました!

www.eventbrite.com

パンデミックを受けて公衆衛生や保健の分野への注目がより一層強まるなか、社会における医療を見つめなおせる勉強会になると思います。

土曜日が今からとても楽しみです!

イギリスの大学のダンス系サークル

イギリスの大学にも、日本の大学のサークル活動のようなものがあり、「ソサエティー」と呼ばれています。

で、生徒の興味によってどんどん新設されていくので、大規模な総合大学であるUCLでは、アカデミックなものからスポーツ系、文化系まで300以上の様々なソサエティーが存在しています。

イギリスの学部課程は3年間、修士課程は1年間と短いので、毎年メンバーや執行部が入れ替わることが多いです。

そのため、私も毎年違うソサエティーに参加して、医学以外の学生との交流も深めています。

現在はコロナの影響で対面での活動は難しいですが、私が以前所属していたダンス系ソサエティーを紹介します。

 

チアリーディング

大学1年生の時は、チアリーディングサークルに所属してコーチの指導のもと、週2~3回の練習に励んでいました。

2月と4月には、早起きし皆で長距離バスで移動して、大学対抗のチアリーディング大会に参加もしました。

全くの初心者だったのですが、以前バレエを習っていて比較的体が柔らかいことから、上に立ったりジャンプしたりするポジションでした。

練習では何度も落ちましたが笑、大会本番ではミスなく演技を終えられて達成感が大きかった思い出があります。

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この4人で1グループとなり1年間技を練習していたのですが、このうち1人は修士課程、1人は博士課程と、専攻分野もキャリアステージも違う学生とスポーツを通して関係性を築けたことはとても貴重な経験だなと思います!

 

ダンス

大学3年の時には、ダンスサークルに所属していました。

毎週行われるダンスレッスンに参加したり、不定期に行われる発表会に出演したりしました。

発表会に向けて皆の予定を合わせて練習するとなると、夜9時開始だったり日曜日の早朝だったりと中々大変でしたが、グループでダンスをするのはやはり楽しいなあと思います。

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↑Jazzのクラスの演目

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↑公演後の全員挨拶の様子

 

まとめ

こんな風に皆で集まってワイワイとソサエティー活動に精を出したり、練習後にパブでおしゃべりしたりしていた日々がとても懐かしいです。

現在はまだ屋内での大人数の集会が禁止されているので、病院自習以外家で過ごすことが多く、さすがに活動量が足りていないなと感じています。

病院実習で一日中動き回れる体力をつけ、そしてストレスを貯めないために、定期的に体を動かす習慣を取り戻さないといけませんね…。

臨床実習での様々な経験を振り返る Balint Group

イギリスはかなり日が長く暖かくなってきたので、先週は夕方までのんびりお散歩を楽しみました!

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↑午後7時過ぎのトラファルガー広場の様子です。噴水やモニュメントの周りに座って皆黄昏ています…

 

今回は、今年の1月~3月に私が毎週参加していた、Balint Groupという医学生有志のディスカッションセッションの様子をお伝えしたいと思います。

 

Balint Groupとは

イギリスのかかりつけ医(GP)が患者さんの感情を理解して良い関係を築いていくために始まったこの活動は、現在Balint Societyというイギリスのチャリティー団体によって継続されています。

患者さんへの対応に困った事案についてグループディスカッションを行い、医療従事者としてベストな接し方を皆で探っていきます。

医師に限らず様々な医療従事者が活動に参加でき、私が在籍するUCLを含めた複数の医学部でも開講されています。

balint.co.uk

 

セッションの進め方

毎週2人の精神科医の先生と10人ほどの医学生が(現在はオンラインで)集まって、日々の臨床実習で遭遇した事例を基にディスカッションしていました。

各セッションでは、まず、学生の1人が、臨床実習で見かけた医師の先生と患者さんのやり取りの中で、違和感を感じた経験や得た気づきについて、全体に共有します。

その後、他の学生が当時の状況や患者さんの様子について詳しく質問しながら、同じような状況での対応の仕方について自分の意見を述べたり、他の学生の意見にコメントしたりして、さらに話題を広げていきます。

今年のBalint Groupでは、普段の臨床実習での経験の他にも、コロナ対応に医学生として参加して感じたことや経験したことも話題にのぼりました。

ディスカッションのトピック例

患者さんにまつわる具体的な内容は書けませんが、議題の例を紹介します。

  • イギリスの皆保険制度である国民保健サービス(NHS)に加入していない移民の方にがんが見つかったので、自国に戻って治療を受けなければいけないが、患者さんは英語を話せなかったので、自身の体調や今後の治療プランを理解できていない様子だったこと
  • 手首の小さな骨折が以前見逃され再診した患者さんに対して、外科医の先生が「安静にする以上どうしようもない」「見逃したことに対して金銭的補償が欲しいのならここでは対応できない」と大声で対応していたこと
  • 内分泌系の疾患で入院している患者さんの目の前で、医師の先生が医学部生の指導の一部として、患者さんの肥満を典型的な危険因子として強調したこと

 

 

参加してよかった点

Balint groupのセッションは、診療科ごとの勉強に集中している時とは違う切り口で臨床実習を振り返る機会となりました。

実習中に学んだ医学知識はもちろん復習しますが、患者さんとのコミュニケーションが難しいと感じた際の思考を振り返る機会は、9月に実習を開始してからあまりありませんでした。

しかし、患者さんの考えを理解してニーズに合わせた治療を提供するために、医師のキャリアの早い段階から、患者さんとの接し方を理論ではなく実践しながら学ぶことがとても大切です。

特に、グループセッションでは、

  • 周りの意見を聞いて、患者さんへの接し方について思考が深まり
  • 私とは違う病院・違う診療科で実習をしている他の医学生の経験も自分のこととして考える

ことができます。

また、コロナ禍で臨床実習でも、医学知識に限らず医師としての姿勢について最大限の学びを得ようと他の学生が日々実習に参加していることが伝わってきて、刺激になりました。

 

来年もまた参加したいです!

例年のようにオンラインでなく対面のセッションだったとしたら、学生同士お互いをより深く知り、もっと白熱した議論ができたかもしれないと感じています。

来年精神科で実習を行う際にまた開催されるそうなので、参加しようと思います!