まーしーのロンドン大医学部生活

University College London医学部6年生のロンドン生活、医学部での経験をお伝えします!(内容は個人の見解に基づくものであり、所属組織・その他団体と一切関係ありません)

楽しかった小児科実習③ 私が惹かれた理由

小児科実習が終わってから、そして前回小児科実習に関する記事を書いてからかなり時間が空いてしまいましたが笑、私が実習を通して小児科に惹かれた理由をまとめたいと思います。

将来進む診療科を選ぶためにも、今後の他の診療科での実習を出来るだけ楽しむためにも、

  • 私にはどんな学び方が合っているのか
  • 患者さんや他の医療スタッフとのどんな関わり方が好きなのか

を振り返ることは重要だと思います。

 

小児科医の仕事内容

小さい赤ちゃんから背の高い高校生まで担当する

体の大きさも、問診の際の言語能力も、同じ主訴から考える鑑別疾患も、患者さんの年齢によって様々です。

救急外来でも、次から次へと全く違う主訴を持つ患者さんを1日の中で診ることが出来て、とても刺激的でした。

また、子どもは回復が早く病棟のターンオーバーも早いため、患者さんを治療して元気になってもらえた、と頻繁に実感できやりがいを感じられると思いました。

医師として出来ることの幅が広い

私たちは6週間の実習中に、外来、小児病棟、新生児病棟、救急など様々な小児科の部署を回りましたが、違う部署で同じ先生に会うことが多くありました。

何人かの先生にお話を伺ったところ、週によって担当病棟が変わったり、専門医の先生は週1回外来を担当しそれ以外は病棟や学生指導をしていたりするそうです。

他には、臨床を半分しつつ子どもの福祉に関する政策提言をしている先生もいらっしゃって、社会的な側面も考慮した様々なアプローチから「すべての子どもの健康」を目指せるキャリアの形は素敵だなと思いました。

 

病院内でのコミュニケーション

小児科医の先生の言語能力が高い

子どもに分かりやすく症状や治療について説明しなければならない場面が多いからか、私たち医学生に対する説明も分かりやすく、周りの医療スタッフとも積極的にコミュニケーションを取ろうとする先生が多いと感じました。

外来診察の実習では、先生の後ろに座って完全に見学だけで終わってしまうこともあるのですが、小児科ではどの先生の外来でも、(患者さんと親御さんに許可を取ってから)問診に私も参加できたり触診を部分的に担当できたりと、実践的な学びが多くありました。

病棟では、もちろん監督付きではありますが書類作成やカルテの入力も任せていただけ、医学生を含めた医療チームの雰囲気を作るのが上手だなと感じました。

やはり、たくさん手を動かして座学では学べないスキルを身に着けられると実習が楽しいなと感じます!

親御さんと思ったよりコミュニケーションがスムーズに進んだ

小児科実習を行う前は、「子どもと触れ合えるのは楽しみだけど親御さんの対応が大変そうだな」と考えていました。

しかし、実際に実習が始まってみると、親御さんは子どもに常に目をかけているため小さな異変にもよく気づき、質問にもはっきり答えてくださることが多かったので、問診が取りやすかったです。

「あなたのお子さんにとって最善の策を一緒に考えていくために、是非詳しくお話を聞かせてください」という姿勢で、共感を示しながら問診を進めるように心がけていました。

通院や入院は子どもにとっても親にとっても大変なことと思いますが、時間をとって医学生の質問に丁寧に答えてくださり、患者さんの身体診察も許可してくださったので、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

まとめ

大きく分けて4つ小児科が楽しかった理由を記しましたが、一番はやはり小児科医の先生の人柄かなと思います。

チームワークが大切になる医療において一緒に働く仲間との関係性は、提供するケアの質という点でも働きやすさという点でも非常に大切なので、小児科は魅力的です。

 

全く関係ありませんが、先日オックスフォードに行ってきました!

高校時代の短期語学留学以来7年ぶりのオックスフォードを、天気に恵まれて満喫できました。

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