まーしーのロンドン大医学部生活

University College London医学部6年生のロンドン生活、医学部での経験をお伝えします!(内容は個人の見解に基づくものであり、所属組織・その他団体と一切関係ありません)

障がいのある子どものボランティアプロジェクト

以前課外活動として、途上国での子どもの福祉改善を目的とするチャリティー団体を紹介しましたが、今回はロンドンに住む障がいのある子どもとの交流ボランティアについて書きたいと思います。

 

どんな団体なの?

RUMS Spectrumという団体名で、RUMS(The Royal Free & University College Medical School)というのはUCL医学部の旧称なので、UCL医学部生が所属・運営しているチャリティー団体です。

UCL付近のエリアに暮らしている、身体障がいもしくは精神障がいを持つ18歳以下の子どもとその家族を対象に、年単位で継続的な支援を行っています。

私はこの団体で計3年間活動していました。

www.rums-spectrum.org.uk

 

ボランティアを始めたきっかけ

もともと日本でも保育園でのボランティアを行うくらい、子どもと交流することが好きだったので、医学部に入学しても定期的に子どもと関わる活動を何かしたいなと考えていました。

医学部の新入生フェアでこの学生チャリティー団体を知り、

  • 障がいを持つ子どもとその家族を直接的にサポートしたい
  • イギリスで存在感の強いサードセクター(非営利団体等)の活動に参加したい
  • (臨床実習を始める前は患者さんと交流する機会が少ないので)低学年のころから学生以外の人と交流を持ってコミュニケーションスキルを伸ばしたい

といった思いから参加を決めました。

 

どんなことをするの?

定期的な家庭訪問

1年の始めに、Spectrumに登録している子どもの中から、ボランティアのこれまでの経験やご家庭の希望に沿って担当が割り振られ、ペアで活動します。

大学の授業後の夕方の時間や土日を利用して、2週間に1回、1時間半~2時間程度家庭を訪問して子どもと遊んだり、親御さんのお話を聴いたりします。

身体障がいが重い場合を除いて、公園に一緒に遊びに行くこともあります。

私は1年目に脳性まひを持つ男の子の担当になり、3年間定期的に会っていました。

会話は難しかったのですが、彼が好きな光るおもちゃや音の出る絵本を持参して、楽しい時間を過ごしていました。

2年目にもなると、彼の様子や欲しいものも何となく感じ取れるようになりました。

私たちが彼と一緒に過ごしている間、ずっと世話をしているお母様の負担を減らすことが出来たと考えています。

彼が私たちとの時間を楽しんでくれていれば本望です!

 

お泊りキャンプの開催

チャリティー団体を対象とした助成金を勝ち取って、年に1度、小学校の校外学習で使われるようなイングランド南部の施設で2泊3日のお泊りキャンプを開催していました。

団体行動が難しい子、生活のあらゆる箇所で支援が必要な子、と参加する子どものタイプも様々なので、安全にキャンプを終えるまでボランティアは神経をとがらせています。

責任感が非常に重く疲れる3日間ですが、子ども達が新しいことに挑戦できるよう毎年プログラムを練るのはとても楽しいですし、子ども達が一生懸命取り組んでいる姿やその様子を報告する際の親御さんの嬉しそうな顔を見ると、とてもやりがいを感じます。

Spectrum RUMSさんの投稿 2020年6月9日火曜日

 ↑最終日にロンドンへの帰路に着く前に撮った集合写真

 

団体執行部としての活動

2年目と3年目は執行部として、

  • 他の学生ボランティアの活動のサポート
  • 訪問時の経費を賄うためのファンドレイジング
  • 初夏のピクニックの企画
  • SNSでの広報、活動報告

も担当していました。

Head on down to the Cruciform foyer at UCL now to grab some goodies. The Spectrum Christmas Bake Sale has arrived and we'll be there till 5pm...unless it's all gone! #UCL #London #spectrum #bakesale

Spectrum RUMSさんの投稿 2015年12月7日月曜日

↑ファンドレイジングの一環で行ったケーキセールの様子

団体としては、UCLのボランティアアワードを2年連続受賞できました。

 

最後に

臨床実習が不定期にある今はこの団体の活動からは離れているのですが、子どもと関わる活動にまた携わりたいなと思っています!