医学生としてコロナ対応のお手伝い ⑤実際に参加して
イギリスのCOVID-19感染者数は大分落ち着いてきたものの、私の実習先の病院ではまだまだ患者さんを多く受け入れているので、医学生も実習の合間を縫ってお手伝いに参加しています。
今回は、緊急治療室(ICU)でのコロナ対応のお手伝いに医学生として参加して、私が大変だと感じたこと、やりがいがあったことを書き留めておきます。
大変だったこと
長時間のマスク&立ち仕事
慣れない活動内容だったためにさらに大変に感じたのかもしれませんが、N95マスクを身につけて立ちっぱなしの12時間シフトはやはり疲れました。笑
マスクのゴムやフェイスシールドのゴムが頭にずっとついているので、夜には酸欠のような頭痛を少し感じましたし、足もパンパンでした。
指示の聞き取り
おそらく初めて聞く薬や器具の名前がいくつかあり、看護師さんにマスク越しに早口で言われると聞き取るのが大変でした。
また、同じ薬でも錠剤によって量が違うことがあるので、聞きなれない薬の名前と必要量を覚えて倉庫で見つけることが、慣れるまで大変でした。
私の中途半端な理解で薬の種類や量を間違ってしまっては大変なので、その場で聞き返したり処方前に再度確認をお願いしたりして、コミュニケーションのミスがないように努めていました。
患者さんの家族との対面
緊急治療室ではかなり容態の悪い患者さんを受け入れているので、最期が近いであろう患者さんの家族がマスクやガウンを身に着けて対面に来ている場面に遭遇しました。
私は、各シフトで担当する患者さんのバイタルや血液検査の数値ばかりに注意を払っていましたが、(当たり前ですが)ひとりひとりに家族やこれまでの人生があることを考えると、いきなり生活を一変させてしまう感染症はやはり怖いなと思いました。
やってよかったと感じたこと
新しいスキルの習得
最初は簡単なバイタルの確認でさえ手間取っていましたが、分からないことを質問すると看護師さんや医師の先生がとても丁寧に一から教えてくれたので、新しいことを吸収できました。
緊急治療専門の医師の先生が、超音波を使いながら点滴の管を入れていた際、その過程1つ1つを説明していただきながら間近で見学でき、超音波で動脈と静脈がどのように違って見えるかがよく分かりました。
また、医学部の勉強では処置の指示の出し方を学びますが、実際に挿管したり薬を準備したりする機会は今まであまりなかったので、患者さんの治療に直接関わるとはどういうことか身をもって体験できました。
医学生として貢献できるやりがい
「臨床実習を開始したばかりの医学生なので、たくさん質問してしまうと思いますがよろしくお願いします」と伝えると、どのスタッフの方も「実習もあるのにお手伝いに来てくれてありがとう!どんなことでも助かる」と返してくださり、まだまだ未熟な私でも微力ながら貢献できることが嬉しかったです。
担当するタスクに慣れ、その日の患者さんの容態が掴めるようになると、少しずつ色々なタスクを任せてもらえるようになり、とてもやりがいがありました。
余談:最近の実習の様子
先月から少しずつ臨床手技の対面セッションを再開しています!
今月の頭には、実習先の病院にあるClinical skill centreで、今までオンライン授業で扱った内容を模型を使って練習したり、学生同士採血しあったりする日があり、よい復習になりました。
↑私が今年一緒に実習している友達です!うまくカニューレ挿管できました!